しゆうのブログ

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【買う5秒前】を大学生が読んだ感想【書評】

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「買う5秒前」を読んだので、感想を書く。

 

どうも、大学4年生の「しゆう」です。
今回は、大学図書館でたまたま見つけた「買う5秒前」を読んでの思ったことを書いていきます。

著者の「草場滋」さんは、フジテレビで放送されていた人気番組「逃走中」の企画原案を担当されていました。
その視聴者の心をつかんだ草場さんが、「消費者が5秒前にモノを買う心理」について書いています。

 

本の中にもある通り、「見るだけでなく現実に活かせる本」です。
新しい何かを始めようとしている人・新商品を考えあぐねている人は必見です。

 

 

買う5秒前

当書のあらすじ

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物語のように続いているわけではなく、見開き1ページ毎にイラスト付きで、テンポよく事例が紹介されています。
当書では、人々の6つの購買動機として以下のことが紹介されています。

1.必要
2.お得
3.好み
4.流行
5.見栄
6.義理

とは違った7番目の購買動機として、買う5秒前の心理を62の事例から解説していきます。

 

面白いと感じた事例

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個人的に62の事例の中から、面白いと思ったものを5つ紹介していきます。

 

1、Bコースを選ばされるワタシ

例えば、彼女とフレンチレストランに入ったとする。出されたメニューにはABCの3コース。Aはリーズナブルだけど、品数が少ない。逆にCは、料理は充実しているが、それなりに高い。そういう場合、僕らはつい無難な「Bコース」を選んでしまう。 

引用:15ページ

我々は何気ない質問でも、「嫌い・普通・好き」とあれば、普通を選ぶと言います。
ここでは普通の心理を逆手にとって、最初から「Bコース」に誘導させるように、おとりとして「Aコース・Cコース」が入っているのです。

不動産の物件紹介にも同じ話がありますよね。

 

これから新プランを売り出そうとするのなら、新プランを際立たせる「おとりプラン」を用意する必要があるかもしれません。

 

2、基本、やじうまなワタシ

 2013年に日本マクドナルドが「ENJOY!60秒サービス」なるものを企画したのは覚えているでしょうか。
会計が終わってから、60秒以内に商品を渡すキャンペーンです。

「どんな醜いバーガーが出てくるか、ちょっと行ってみる」

そんなやじうま客が店に殺到し結果的に同キャンペーンは来客促進に役立ったのである。

引用:61ページ

事故が起こればひとが集まるのはどの国でも一緒で、話題があれば集まるものです。

この炎上商法ともいえる手法は、SNSが普及した現代では効果的であり、その反面危険も伴います。
お笑い芸人の鈴木卓さんのように、うまく炎上を利用して人気になることも可能かもしれません。

 

3、”終わり”があるから楽しいワタシ

お菓子や飲み物によくみられる「期間限定」の文字。

お客が未体験の味にチャレンジする最大の理由は、「多少難があっても、期間限定」だからにほかならない。一種のお祭り感覚。

引用:89ページ

流行についていきたいのは、他から遅れたくないから。であり、「期間限定」もそれを利用しています。

 

毎年僕たちが、「期間限定」や「季節限定」と書いてある商品に手を出してしまう1番の理由は、終わりのあるイベントに遅れをとりたくないから、なんですね。

 

4、童心に返りたいワタシ

アメリカのある人が、重機の面白さにめざめ、お金を払っても遊びたい人がいるのでは?と考えた。

重機で遊べる施設としてオープンしたところ、これが大ヒット。

引用:107ページ

 ただ重機をいじるテーマパークがヒットしたのは、みな誰でも小さいころに想像した夢があり、その夢を味わえるからである。

 

 子供の頃の夢は想像以上に覚えているものであり、この夢を少しでも思い返してあげさせられれば、大人でも熱中してしまう。

 

中の人に惹かれるワタシ

SNSが流行っている昨今では、企業の広報担当者もTwitterでつぶやく時代です。
そうした企業の中の人の人間味に、一般消費者が共感を覚え、商品PRにもつながります。

学校のサークルから企業広報まで、SNSを誰でも利用できる時代なので、人間性を見せられるかどうかで、人気に違いが出てくるかもしれません。

 

「買う5秒前」の感想

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上で紹介した5つの例は、62個ある事例のほんの一部でしかなく、まだまだ面白い事例がたくさんあります。
当書では、2009年から2014年までの事例をセクターごとに分けたシンプルで読みやすい1冊だと感じました。 

多くの事例を参考にすることは、臨機応変な対応ができるということだと思います。
今後のマーケティング活動や、新ビジネスへの取り組みに活きてくる内容です。

 

また、1消費者として考えた時にも「購買」という行為を違った目線からみられるのでないか。と思います。

 

まとめ

イラストや表紙がポップなデザインだったため、ついつい借りてしまいました。
お堅いマーケティング本の中で、わざとポップな雰囲気を出して目につかせていたのなら、僕はすっかり7番目の購買動機に引っかかっているかもしれません。

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